2012.06.05.tue/JA止々呂美特産物センター
6月5日(火曜)JA止々呂美特産物センターには、とどろみの森学園の3年生のにぎやかな声が響きました。
この日、箕面市北部の止々呂美地区では、実サンショウのたる漬けが最盛期を迎え、総合科の学習のために3年生30名が、樽漬け体験に訪れました。
実サンショウは箕面の特産物のひとつで、大粒で香りが良いのが特徴とあり佃煮や昆布店への高級食材として市場に出荷されています。
現在では約30軒の農家が栽培し、今年の集荷量は約4トン程にのぼります。生のまま出荷されるものをのぞき、直径約1.6メートル、深さ約2メートルの大きな木製の樽には、約2トンものサンショウが塩とともに漬けられ、約2年の時を経て出荷できる状態を待ちます。
50〜60キロの実サンショウに対して10キロの塩で漬け込み、丁寧に踏みしめていく作業を大きな樽がいっぱいになるまで繰り返します。
子どもたちは、JA止々呂美特産物センターに集められた実サンショウを前に、JA大阪北部の川西一弘さんから説明を聞き、「手摘みなので、サンショウを摘んでいると爪が痛くなる」という話に、熱心に絵やメモを取っていました。
そして、いよいよ樽漬け体験です。グループごとに隣接する作業場へ移動して、樽漬け用の長靴に履き替え、樽の中へ。
「わ〜!ふわふわしてる!」「いい匂い!」
体験を終えた高島翔君(8歳)は、「やわらかくて気持ちよかった〜」と話しました。
鹿が実サンショウの木の皮をはいでしまうため育たなくなり、天候不順も影響し、収穫量も年々減ってきているそうですが、
「この作業を始めて50年以上になります。昔ながらの製法でこの作業を続けてきました。何時間も踏みしめたあとは、うちに帰ってから足が痛くなるほどの大変さですが、止々呂美の実サンショウを多くの方に知ってほしいですね」と、森ヒサノさん(89歳)は笑顔いっぱいに話してくれました。
<お問い合わせ先>
JA大阪北部萱野支店・JA止々呂美特産物センター
電話:072-739-0193(転送先:萱野支店)